「現場から変える国際物流の未来」──MGLのDX総合戦略とShippio Works導入の舞台裏
2025年6月4日
- カテゴリ:国際輸送
MGL広報
はじめに:MGLのDX総合戦略とその背景
近年、国際物流業界では、少子高齢化や人手不足、そして貿易業務の複雑化により、業務の効率化とサービス品質の高度化が求められています。 三井物産グローバルロジスティクス株式会社(MGL)は、こうした課題に対応し、持続的に顧客満足、従業員満足を実現するため、DX総合戦略を策定し、現場起点のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。
その一環として、フォワーディングを主業とするMGL営業第二本部では「業態変革チーム」という専任チームを立ち上げ。既存業務の効率化や、新規ツールの導入、社内研修実施など、業務効率化に取り組んでいます。
業態変革チームに所属する当社足立、松原は、Shippio社のクラウドサービスに着目。2024年9月のShippio Worksの正式リリース前から導入し、業務改革と顧客満足度の両立を目指しました。
今回、Shippio Works導入の実担当者である当社/足立、松原と、Shippio社の担当者である栗原様にお話をお伺いしました。
※インタビュイー(写真左から)
足立 悠治(あだち ゆうじ)
三井物産グローバルロジスティクス株式会社 営業第二本部 機械・設備輸送事業部機械・設備輸送第二室、業態変革チーム主務。
松原 侑也(まつばら ゆうや)
三井物産グローバルロジスティクス株式会社 営業第二本部 国際輸送事業部 鋼材コンテナ輸送室、業態変革チーム所属。
栗原 健人(くりはら けんと)様
株式会社Shippio カスタマーサクセス部 部長。三井物産グローバルロジスティクス株式会社を担当。
MGLフォワーディング業務の紹介と課題意識
MGLのフォワーディング業務は、FCL(フルコンテナ輸送)を中心に、鉄鋼材や自動車部品といった専門性の高い貨物の輸送を手がけています。
フレートフォワーダーである当社は、お客様や国内外のパートナー企業と頻繁にやり取りが発生します。具体的には、Booking連絡や、各種輸出入書類の授受、最新の輸送作業進捗や本船動静の連絡です。1回の輸送に対して、10回以上のメールのやり取りが発生することも多く、メールを探す手間が発生する、一括管理ができないという業務効率上の問題がありました。これらは、業務効率のみならず、ミス防止や正確性にも関わる点であり重要です。
また、世の中のあらゆる業種、例えば金融機関や飲食業等のDXが進む中で、当社も「DX総合戦略」を立ち上げ、社内に専用チームを組成する等、DXを主要課題として取り組んできました。フォワーディング事業のDXもミッションの一つであり、人手不足への対応、業務効率化という内なる事情のみならず、お客様の利便性、体験価値を高めるためのデジタルツールの活用は避けて通ることはできません。しかし、自社でフォワーディングシステムを一から開発することには限界があり、Shippioをはじめとした外部ツールの検証を行っていました。
トラッキングや運賃検索のみに特化したサービス、汎用のクラウドサービス等、様々検討をしましたが、最終的にはShippioの導入に至りました。日本語を主言語とするお客様へは、一番手に取りやすいツールであること、総合型でありながら過剰な機能等もなく絞られていること、営業やカスタマーサービスの方の対応も良かったことが理由でした。
Shippio Works導入の狙いと効果
直近数か月は一部の輸送案件をShippio Works上で管理しており、1件につき約30分-1時間程度の時短効果が表れています。導入に際して、当社ではShippioをフル活用した場合の効果試算も行っており、まだまだ道半ばではありますが更なる社内業務効率化につなげていきたいです。
また、顧客からは概して好評を得ています。昨年末に、顧客に対して利用者アンケートを取ったところ、チャット機能、ファイルアップロード機能、動静管理ともシンプルで使いやすい、動静については緊急時を除いて当社に問い合わせる手間が減った等、顧客体験の向上にも繋がっていると感じています。チャット機能では「お世話になります」等の定型文も不要となり、使ってみて初めて感じる価値があるとの声をいただいています。
Shippio社から見たMGLの特徴
Shippio社カスタマーサクセス部長である栗原様から、MGLのDXに対する“本気度”を次のように伺いました。
「“DX”という言葉が独り歩きしがちな中で、MGL様は現場でどう使えるかを徹底的に追求されていました。業務の理想形を現場自身が定義し、ツールはその実現の手段として選ばれた。これは非常に本質的なアプローチだと感じました。」
「今もよく覚えていることは、MGL様からShippio Worksの改善要望を、重要度と優先度に整理したうえでお伝えくださったことです。改善要望をお客様からお受けすることはありますが、MGL様からは特に、パートナーとしてともにサービスを改善していきたいという強い思いが伝わってきます。」
今後の展望:MGLが描く次なるDXステップ
MGLのDX総合戦略の中心にあるのは、“使えること”を前提としたツール選定と、現場起点のボトムアップ型改革です。 Shippio Works導入を通じて、デジタル化が形だけで終わらない実践的な改革であることを示すことができました。
MGLでは今後、同サービスの利用促進に加え、既存業務の在り方を見直し、他ツールの導入を進める等、全社的な業務効率の底上げを継続する予定です。
そして、MGLが目指すのは「物流業界のスタンダードを再定義すること」 国際フォワーディングの現場から始まったDXは、やがて業界全体へと広がっていく可能性を秘めています。これからもMGLは、お客様・現場・社内の声に耳を傾けながら、「LOGISTICS+α」…国際物流における新しい価値を創造していきます。
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三井物産グローバルロジスティクス(MGL)は、全世界35ヵ国150都市の自社拠点及びパートナーを中心にサービスを展開しており、長年にわたる豊富な実績とネットワークを活かし、海上・航空・陸上輸送をはじめ、通関業務や現地での配送手配まであらゆる輸送ニーズに柔軟に対応。お客様にとって最適なグローバルSCMのソリューションを提案します。また、DX推進活動からなるデジタルツールの導入により動静情報やファイルやり取りなどがオンラインで完結し、大変使いやすいサービスをご提供可能です。
三井物産グループという、商社系物流会社の優位性を活かし、各国におけるレギュレーション、活発化する経済協定等の最新情報を収集するとともに、輸出入に必要とされる許認可や減免税適用可否についても事前調査を実施しています。
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