物流用語集 「は」

  • パレット

    はれっと

    Pallet

    一定数量の貨物を1単位にまとめて載せる荷台のことで、この台ごとに荷役できるものをいう。平板の下に角材のケタをタテ・ヨコにとりつけ、このケタの隙間にフォークリフトのツメを差し込んで持ち上げ荷役する。JIS規格によって平パレット、ボックス・パレットに大別される。パレットを使うことで、大量貨物の荷役、保管、包装が合理的、効率的にできるほか荷傷みが少なく、輸送の回転率が良くなるが、反面、パレットの回収に難がある。航空分野でも貨物専用ジェット機の就航に伴う搭載作業方式の合理化からPallet Loading System(パレット・ローディング・システム)が採用された。初期のパレットは合板を上下からハード・ボードではさみ、囲りを硬質アルミのフレームで縁取りしたものであったが、現在ではほとんど全体がアルミニウムでできたものとなっている。貨物専用機ではDC-8Fで125インチ(幅)X88インチ(長)のパレットを13~14枚、B-747Fでは125インチ(幅)X96インチ(長)のパレットを29枚それぞれメインデッキ・コンパートメントに搭載することができる。
  • パレット貨物割引

    はれっとかもつわりびき

    Pallet Allowance

    パレットを使ったUnit Load System (ユニット・ロード・システム)の導入によって在来定期船の荷役が簡易化するため、海上同盟が運賃計算上、パレット部分を除外し、運賃を割り引く制度。コンテナに関しても船会社によるバンニング作業に際してはパレット部分を除いて運賃を計算するケースがよくある。
  • 万国海法会

    はんこくかいほうかい

    CMI

    日本を含む33カ国の民間海事関係者の国内海法会により構成される民間団体。1896年に設立、本部をベルギーのアントワープに置く。海商法または海事に関する統一法を実現すべく活動しており、これまでに「船舶衝突条約」(1910年)、「船荷証券統一条約」(1924年、通称ヘーグ・ルール)、「船主責任制限条約」(1957年)、Sea Waybill統一規則(1990年6月)などの海事条約を設立させた。
  • ハンドリフト

    はんどりふと

    handlift

    手動または電動でフォークを昇降させ、貨物を運搬する手押し荷役機器。
  • バンニング

    はんにんぐ

    Vanning

    コンテナに貨物を詰め込む作業のこと。
  • バンニング リポート

    はんにんぐ りぽーと

    Vanning Report

    検数、検量業者、その他公的機関による輸出貨物のコンテナ積み込み時における貨物の数量および形態とコンテナの状況を確認するリポート。ダメージ・カーゴの場合はその内容がこのバンニング・レポートに記載される。
  • ハンブルグ ルール

    はんぶるぐ るーる

    Hamburg Rules

    正式名称は、“United Nations Convention on the Carriage of Goods by Sea, 1978”(1978年国連海上物品運送条約)という。現状の海運に関する国際制度や慣行に対する発展途上国の強い不満を背景に、ヘーグ・ルールというB/L(船荷証券)国際規則を再検討し、荷主保護の観点に立つまったく新たな海上物品輸送条約を作るべきだとの強い主張が現れ、UNCTAD(国連貿易開発会議)の要請により、1972年以来UNCITRAL(国連国際商取引委員会)の場で検討が重ねられ、作成された条約案が1978年3月30日に国連会議で採択された。これが1978年国連海上物品運送条約で、全権会議がハンブルグで開催されたことからハンブルグ・ルールとよばれる。ヘーグ・ルールがB/Lを発行した場合のみに適用されるのに対し、本条約は用船契約を除くすべての海上物品契約に適用されることになっており、適用範囲が大幅に拡大されたこと、現在認められている航海過失免責制度・火災免責制度も廃止されていること、さらに貨物の物理的損傷に対する運送人の責任限度額が高められているのが大きな特徴。発効は20カ国の批准が条件になっていたが、1992年5月時点で20カ国が批准、同年11月1日に発効した。しかし、主要国が批准していないため実態としてほとんど適用されていない。日本は未加入。