寄港した港(空港)でいったん陸揚げされることなく、また他の船舶(航空機)に積み替えられることなく、通過していく貨物のこと。

運賃を表示する通貨の交換率が国際為替相場により大幅に変動した場合、その損失をカバーするためBase Rate(基本運賃)に一定のパーセントで課徴される割増運賃のこと。課徴率は各海運同盟が採用している算出フォーミュラに基づき設定される。Currency Surchargeともいう。

輸出通関と輸入通関があり、港頭、空港あるいは内陸のCFS(倉庫)に持ち込まれた国内貨物を外国に輸出する際の手続きを輸出通関とよび、外国貨物が日本に輸入される場合、港頭、空港ないし内陸で国内貨物に切り替える手続きを輸入通関とよんでいる。税関への輸出入申告および許可の取得、保税地域への搬出入、関税納付といった細かな手続きがあり、これらの手続きは通関業法に基づき、荷主に代わり通関業者が代行する。

荷主の委託を受けて輸出入の通関手続きを代行する業者のことで、通関業法により大蔵省(税関長)の許可を得る必要がある。事業所ごとに国家資格を持った通関士の配置が義務付けられている。海貨業が兼営していることが多い。

通称NACCSセンター。1977年の「電子情報処理組織による税関手続の特例等に関する法律」に基づき、国際貨物にかかわる税関手続き、その他の国際貨物業務を通関情報処理システム(NACCS)を使用して迅速かつ的確に処理するため、その運営母体として1977年10月1日に設立された財務省の認可法人。

外国貿易貨物を最終目的地まで輸送する際、経由地で他の船舶または航空機に積み替えること。

碇泊期間の開始をを最終的に確定する通達。本船が積み出し港または揚げ荷港に到着し、荷役準備が整った時点で船長より荷主宛に書面で、しかも荷主の営業時間内に送付されなければならない。

本船が積み地港に入港する前に港費、代理店料などを含めた積み地での費用概算額を船主のために船舶代理人が支払った立替金。航空輸送では荷主からの要求で航空会社が運送開始前にAWB記載の料金を立替金をして荷受人から徴収すること。

貨物の形状、本船吃水、船体強度への貨物の重量配分などを考慮して船舶またはコンテナに適切に貨物を配置、固定し、荷崩れを起こさないよう積み付けること。その積み付け状態を詳しく図示したものをStowage Plan(船舶積付図)といい、保険求償の際、損害原因の調査にあたって必要となることがある。また、1ロング・トンの貨物を積みつける際のその貨物の容積、貨物と貨物および船体と貨物の間の隙間、荷敷きの容積等を合計し、立法フィートで表示したものをStowage Factor(積載係数)という。

本船に船積みされている貨物についての明細書のことで、積み地の船会社が船積み完了後、B/L(船荷証券)に基づいて作成し、本船仕向け地にも送付される。内容はB/L番号順に揚げ地ごとに荷印、荷姿、品名、数量、荷受人名などが記入される。輸入地では税関にマニフェストを提出し、承認を得てから輸入申告する。税関はマニフェストに基づき貨物の取り締まりを行う。航空貨物の場合は、航空機の出発・到着に際して、General Declarationに添付され、税関など政府機関に提出する搭載貨物の目録。

航空貨物輸送で、Cargo Manifestで指定されている搭載地で搭載されなかった貨物(Short Shippedという)、およびCargo Manifestで指定されている取り下ろし地で取り下ろされなかった貨物(Short Landedという)のこと。

外国から到着した貨物を輸入手続きをしないまま保税地域から外国に向けて積み戻すことで、入ってきたままの状態で積み戻すWRX(Withdrawal for Reshipment)と、保税工場で加工して積み戻すWEX(Withdrawal for Export)がある。