物流用語集 「こ」
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国際標準化機構
こくさいひょうじゅんかきこう
ISO (International Standardization Organization)
1947年に工業製品の国際的な規格を統一する目的で設立された国連の一機関。現在はモノだけでなくサービスの規格も制定するようになった。前身は戦前の万国規格統一協会。本部をジュネーブ(スイス)に置く。日本は1952年に加入した。コンテナ・バンの国際規格はISO内の専門委員会(TC104)で審議、決定される。 -
国際フレイトフォワーダーズ協会連合
こくさいふれいとふぉわーだーずきょうかいれんごう
FIATA (Federation Internationale des Associations de Transitaires et Assimiles : International Federation of Freight Forwarders Associations)
欧州を中心に世界百数十カ国の海貨業者団体で構成する連合体。1926年に設立され、本部をスイスのベルンに、事務局をチューリッヒに置く。フレイトフォワーダーの相互協力と利益擁護を目的としているが、複合運送書類の統一や標準貿易条件、EDIシステムの向上などにも取り組んでいる。 -
穀物容積
こくもつようせき
Grain Capacity
ばら積みの穀物などを船艙内に積み込む場合に利用する容積のこと。甲板の内側、艙内の外板から計り、ビーム間、フレーム間の容積も計算に入れる。通常立方フィートまたは立方メートルで表示される。 -
国連番号
こくれんばんごう
UN No. (United Nations Number)
国際連合経済社会理事会の下部機構、危険物輸送専門委員会はその勧告の中で危険物を化学物質名で指定している。それらにはすべて4桁の番号が付されており、これを国連番号と称する。 -
故障付き船荷証券
こしょうつきふなにしょうけん
Foul B/L
船積みされた貨物やその包装に欠陥があることがRemarks(但し書き)として記載されているB/L(船荷証券)のこと。信用状取引ではFoul B/Lは銀行が買い取らないので、船会社にLetter of Indemnityを差し入れてRemarksを抹消し、Clean B/Lに切り換えてもらうことがある。 -
国境持ち込み渡し条件
こっきょうもちこみわたしじょうけん
DAF (Delivered at Frontier)
荷物が国境の指定地点で輸出通関手続きを済ませ、隣接国の関税線を通過する以前に引き渡された時点で売り手の引き渡し業務が終了する。この条件はもともと鉄道やトラック運送用に考えられたが、どんな輸送モードにも使用することができる。 -
コモン キャリア
こもん きゃりあ
Common Carrier
不特定多数の荷主に対して差別なく有償で仕出し地から仕向け地まで輸送サービスを提供する運送人。契約に基づいて特定の顧客にサービスを提供するIndustrial CarrierまたはContract Carrierに相対する用語。 -
固有の瑕疵または性質
こゆうのかしまたはせいしつ
Inherent Vice or Nature
貨物固有の欠陥や性質に近因する滅失、損傷または費用による損害は、保険契約における一般免責条項の一つにより填補されない。例えばオールリスク担保でも食用肉や果実が航海の通常の過程において腐敗するなどは保険者免責となる。 -
混載
こんさい
Consolidation
コンテナ(あるいはパレットなど)1個に満たないLCL Cargo(小口貨物)を集めて1個のコンテナに仕立てることをいい、航空貨物、海上貨物双方でこのサービスが定着している。集荷・輸送業務に手数を要するが、貨物の小口化が進むなかでコンテナ貨物の需要拡大の有力な手段として船会社、フォワーダー、NVOCCが開拓に力を入れ、コンソリデーション・ルールも整っている。 -
混載運送状
こんさいうんそうじょう
HAWB (House Air Waybill)
フォワーダー(混載業者)が荷送り人と運送契約を締結するときに発行する運送状。荷送り人から貨物を受け取ったことの証拠ともなる書類。“MAWB”参照。 -
混載貨物
こんさいかもつ
Consolidated Cargo
航空貨物分野では、利用航空運送事業者が、自己の運送約款に基づいて、航空会社の公示賃率より安い賃率で、不特定多数の荷主から集荷した荷物を同一地域あてに一括し、自ら荷送り人となって航空会社と運送契約を締結して運送する貨物をいう。なお、航空会社と運送契約を締結の時発行される航空運送状は、IATA航空会社の運送状で、IATA代理店によって発行される。海上貨物については、コンテナ1本に仕立てられない小口貨物(LCL貨物)のことで、複数の荷主の小口貨物を混載して1本のコンテナに仕立てる。 -
混載業者
こんさいぎょうしゃ
Consolidator
海上輸送では複数の荷主のLCL Cargo(小口貨物)を1個のFCLコンテナに仕立てる業者のこと。航空貨物分野では、フォワーダーとも呼ばれ、自ら運送約款を定め、運賃を設定して、不特定多数の荷主と運送契約を結び、同一方向の貨物を一括して大口貨物とし、自らが荷送り人となって航空会社と運送契約を結ぶ業者である。IATAの航空貨物賃率が重量逓減制をとっていることから、貨物を混載し、高重量にまとめることによって運賃の差益を得ることができる。 -
混載航空運送状
こんさいこうくううんそうじょう
House Air Bill
別名Air Bill。混載業者が自己の運送約款およびタリフに基づいて、荷主と運送契約を締結するときに発行する航空運送状で、IATA航空会社の統一様式とは異なる。混載原票ともいう。 -
コンシールド ダメージ
こんしーるど だめーじ
Concealed Damage
貨物の輸送において、荷受人の貨物受領時点で、外装・外観に異常がなく、開梱後に発見される破損などの損害。 -
コンソーシアム
こんそーしあむ
Consortium
一般には組合、企業連合などを意味するが、海運の分野では企業連合やSpace Charter(スペース・チャーター)などの協調配船体制をいう。コンテナ輸送では船舶、ターミナル、コンテナなど巨額の投資が必要で、船会社のグループ化が進んだ。欧州ではこれをローマ条約の競争規則の適用除外とするための条件などを盛り込んだ規則が1995年6月に発効した。 -
コンタミネーション
こんたみねーしょん
Contamination
ばら積みまたは液状貨物の輸送中に、船艙に残留の前荷などの異物が混入すること。 -
コンテナ
こんてな
Container
一般的には貨物のユニット化を目的とする輸送用の容器のことで、積み替えが容易な構造であり貨物の詰め込みが容易で各種の輸送に適合する容積を持ち、長期反復使用に耐える強度を有することを基本的条件として備えることとされている。ISO (国際標準化機構)規格によって国際的に、コンテナの定義、各部の名称、主要寸法、最大総重量、仕様、試験方法、隅金具、表示方法などが規定されている。下記のような種々の分類がある。
なお、近年冷凍技術の進歩によって温度を凍結寸前の0℃~3℃で一定に維持しつつ運送する低温コンテナもある。
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コンテナ ターミナル
こんてな たーみなる
Container Terminal
コンテナ輸送における港湾の基地。バース、エプロン、ヤード、フレイト・ステーション、メンテナンス・ショップなどの設備と、大型クレーンや搬送機器を配備し、本船荷役や荷捌き・保管を一貫して手がける場所。日本では公共ターミナルと埠頭公社による専用ターミナルがある。 -
コンテナ ヤード
こんてな やーど
CY (Container Yard)
コンテナを搬入して蔵置・保管し、コンテナを受け渡しする船会社指定の港頭地区の施設。FCL貨物は直接CYより荷主に引き渡され(輸入)、また荷主より直接搬入される(輸出)。これに対して混載貨物はCFSでコンテナより取り出し、または詰め合わせ作業が行われる。 -
コンテナ ルール
こんてな るーる
Container Rule
各海運同盟がコンテナ輸送において定めている共通のルール。同盟によって経済的、歴史的な背景や航路事情などで内容に差異がある。基本的には(1)運賃、諸チャージの適用、(2)Heavy Lift Charge(重量貨物割増)/Lengthy Charge(長尺貨物割増)、(3)Minimum Rule(ミニマム・ルール)/Overflow Rule(オーバーフロー・ルール)、(4)Free Time(フリータイム)/Demurrage(滞船料)、(5)Detention Charge(コンテナ延滞料金)、などの項目で構成されている。