物流用語集 「か」

  • カボタージュ

    かぼたーじゅ

    Cabotage

    自国領域内における貨物輸送の権利のこと。海上輸送では一般的にカボタージュへの外国籍船の参入は禁止あるいは制限されている。欧州では欧州連合(EU)が域内での輸送自由化を目指している。航空輸送でもシカゴ条約で締約国が自国内の地点間での外国航空会社の運送を禁止する権利が認められている。
  • 貨物受領書

    かもつじゅりょうしょ

    Cargo Receipt

    運送人が貨物を受け取ったことを証明する書類。B/L(船荷証券)とは異なり、流通性を持つ有価証券ではない。
  • 貨物引き渡し指示書

    かもつひきわたししじしょ

    Release Order

    輸入航空貨物の実際の荷受人(輸入者)への引渡しについてのL/C(信用状)開設銀行から航空会社に対する指図書のこと。航空貨物のAir Waybillは流通性がないため、銀行を荷受人として作成されている場合、輸入者は銀行に対しAirway T/R(代金支払いまで船積み書類を借り受ける手続き)を行い、それと引き換えにRelease Orderの発給を受け、これを航空会社に提出してはじめて貨物を引き受けることができる。
  • 貨物密度

    かもつみつど

    Cargo Density

    通常、航空分野において貨物の体積(容量)に対する重量の関係をいう。すなわち、1立方フィート当たりのポンド(1bs)あるいは1立方メートル当たりのキログラム(kgs)をいう。一般的に重量比の高い貨物をデンシティーがいい貨物という。
  • 貨物陸揚げ報告書

    かもつりくあげほうこくしょ

    Landing Report

    貨物を艀から陸揚げする際、貨物の数量・状態などを記載して荷役業者から荷主に対して発行される書類。
  • 貨物留保

    かもつりゅうほ

    Cargo Reservation

    途上国の多くは、国際収支の改善、貿易の促進などを目的に自国商船隊の育成に積極的だが、こうした国の中には、自国船優先主義を強く打ち出し、国内法で政府貨物や輸出入商業貨物の一定比率を自国船に留保している。こうした国旗差別政策は、海運会社間の自由な競争を不当に制限し、荷主の利便を損う結果ともなっており、「海運自由の原則」を標榜する先進海運国の政策と相容れないため、国際的な海運南北問題となっている。
  • 乾貨物

    かんかもつ

    Dry Cargo

    一般雑貨や固体のばら積み貨物を指し、梱包の有無は関係ない。液体貨物または非乾貨物と対比して使われる。
  • 慣習的早荷役

    かんしゅうてきはやにえき

    CQD (Customary Quick Despatch)

    用船契約によって貨物の積み荷、揚げ荷の荷役についてとくに期間を決めず、その港の一般的な慣習により、早荷役を前提として取り決める方法。
  • 関税

    かんぜい

    Duty

    外国貨物を輸入する際、一定の税率に基づいて税関に支払われる税金のこと。関税支払いが確認されて輸入許可となる。関税の納税義務者は原則としてその貨物の輸入者(荷主)であり、申告納税方式により税額が確定される。従価税がほとんどで、わが国ではCIF価格に対して課税される。
  • 関税および貿易に関する一般協定

    かんぜいおよびぼうえきにかんするいっぱんきょうてい

    GATT (General Agreement on Tariffs and Trade)

    関税や非関税障壁などの貿易障害の軽減と差別の廃止によって、世界貿易の円滑な運用と拡大を図ることを目的とする国際協定。米国が提案し、1948年に調印された「国際貿易機関憲章(ハバナ憲章)」が発効するまでの暫定的条約として1947年作成され、その内容は同年のジュネーブ関税交渉の結果をまとめたものである。しかしながら、ハバナ憲章が未発効となったためそのまま存続、世界貿易拡大の枠組みを形成したが、95年1月から世界貿易機構(WHO)に肩代わりされた。
  • ガントリー クレーン

    かんとりー くれーん

    Gantry Crane

    コンテナ船のコンテナ積み下ろしのために用いるように設計されたクレーンで、コンテナ・バースに設置されエプロンに敷設されたレール上を本船に平行に移動して荷役をする。40フィート、20フィートのコンテナの種別によりスプレッダーが伸縮してコンテナを吊り上げ下げする。
  • カントリーリスク

    かんとりーりすく

    Country Risk

    一般的には対外取引における相手国の与信リスクをいう。貿易保険では非常危険と同義語として扱っている。
  • 岸壁

    かんぺき

    Wharf

    船舶を係留する設備と係留(接岸)した本船・艀に貨物を積み込んだり、取り下ろしたりする場所(エプロン)を有する港湾施設のこと。岸壁はいくつかのバースで構成され、背後には通常上屋が設置されている。
  • 岸壁使用料

    かんぺきしようりょう

    Wharfage

    港湾管理者など公的機関により建設・管理されている岸壁を使用する際に徴収される使用料のこと。