物流用語集 「ほ」

  • ボート ノート

    ほーと のーと

    B/N

    荷下ろし貨物に関する明細、荷揚げ日、荷印、個数、品名などが記載された貨物の本船からの受領書である。本船から貨物を荷下ろしするに際し、荷受人または代理業者から本船側に対して提出される。貨物受取人のほかに、本船側からは一等航海士が署名する。個数不足またはダメージがあった場合、相互の確認により、B/Nにこれを“Remarks”として記入し、後日のクレーム求償に備える。
  • 包括予定保険契約

    ほうかつよていほけんけいやく

    O/P (Open Policy)

    長期間、継続的に船積みされる貨物について、あらかじめ保険会社と包括的に結んだ保険契約。継続的に積み出される貨物に包括契約を結んでおくと、付保漏れや付保手続きの遅延から発生する無担保の状態を未然に防ぐことができる。
  • 包装明細書

    ほうそうめいさいしょ

    Packing List

    Invoice(送り状)の記載を補足する意味で荷印、箱番号、箱ごとの内容明細、重量などを記入した書類。貨物の種類が多い場合はパッキング・リストに詳細が記入される。商品区分、仕分けなどを行う場合に使用される重要な船積み書類である。
  • 法令順守

    ほうれいじゅんしゅ

    Compliance

    法律や一般的な社会通念を守ること。企業活動ではインサイダー取引などの違法取引や公務員への過剰接待、総会屋への利益供与など、ここ数年で社会問題となったような問題で企業のモラルが問われ、コンプライアンス強化が求められている。
  • 保管

    ほかん

    storage

    倉庫内等で物品を質的変化が起きないように保存管理すること。
  • 北米西岸港湾労働者組合

    ほくべいせいがんこうわんろうどうしゃくみあい

    ILWU (International Longshore and Warehouse Union)

    北米西岸のアラスカ州、ブリティッシュ・コロンビア州(カナダ)、ワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州、それにハワイを管轄地域とする港湾労働者組合で、1933年にILAから分離、独立した。カナダもILWUがカバーしているが組織的にはILWU-Canadaとして別になっている。交渉相手となる使用者側は、米国がPMA(Pacific Maritime Association、西岸寄港船社とステべ会社で構成)、カナダはBCMEA(British Columbia Maritime Employers' Association)。
  • 北米東岸港湾労働者組合

    ほくべいとうがんこうわんろうどうしゃくみあい

    ILA (International Longshoremen's Association)

    東カナダ、五大湖、米国大西洋岸・ガルフの34港を組織範囲とする港湾労働者の組合で1892年にデトロイトで設立された。米国では北はメイン州から南はテキサス州までをカバーしている。東カナダは(1)セントローセンス地区、(2)カナダ五大湖地区、(3)カナダ大西洋地区に大別される。3年ごとに使用者側(ニューヨーク船主協会などを含む11団体)とMaster Contract(労働協約)の改定交渉をしている。
  • 保険金額

    ほけんきんがく

    Amount Insured

    保険事故が発生した場合に保険者が損害の填補に際して給付すべき金額の最高限度として保険者と保険契約者との間で約定した金額。
  • 保険者

    ほけんしゃ

    Insurer

    保険契約の一方の当事者で保険事故発生の際に保険金支払いの義務を負う者。わが国では、保険業法に沿って設立された株式会社・相互会社で、かつ大蔵大臣の免許を受けた者に限られている。
  • 保険証券

    ほけんしょうけん

    Policy

    保険契約の成立とその内容を証するために保険者がその契約内容を記載し、保険契約者に交付する証券。
  • 保険料込み値段

    ほけんりょうこみねだん

    C&I (Cost and Insurance)

    貿易契約における売買条件の一つで、船積み港における輸出原価に保険料を加えた値段。Incotermsにはない。
  • 保証書

    ほしょうしょ

    L/I (Letter of Indemnity)

    荷主がClean B/Lを船会社から発行してもらうことと引き換えに、船会社に貨物の損傷に対していかなる求償も求めないことを保証した、例えば貨物引き取り保証などの書類のこと。
  • 保証状

    ほしょうじょう

    L/G (Letter of Guarantee)

    通常、銀行保証状のこと。輸入貨物の引き取りの際、B/L(船荷証券)が未着のために貨物を引き取れない場合、輸入者は銀行の連帯保証状を船社に差し入れて貨物の引き取りを要求する。
  • ポスト パナマックス

    ほすと ぱなまっくす

    Post Panamax

    パナマ運河を通行できない大型船。通航最大船型(パナマックス)は幅106フィート(約32.3メートル)、吃水40フィート(約12メートル)に抑えられてるため、船型デザインが制約される。ポスト・パナマックスは広い全幅のためにバラストが少量で済み、載貨重量も大きくとれて省エネ。また、安定性が高いため積み付けの際重量のばらつきの計算が不要で荷役効率が高くなる。Non-Panamax(ノン・パナマックス)ともいう。
  • 保税運送

    ほぜいうんそう

    Transportation in Bond

    税関長の承認を得て、積み地や荷揚げ地以外の保税地域で通関する場合の、外国貨物としての保税地域など相互間の輸送をいう。米国の場合、輸入貨物の保税輸送をIT(Immediate Transportation)エントリーと称し、西海岸で通関せず、例えばシカゴなどの内陸仕向け地で通関する例が多い。
  • 保税工場

    ほぜいこうじょう

    HOZEI Manufacturing Warehouse

    税関長の許可を受けて、保税状態の外国貨物に加工、またはそれを原料とする製造および外国貨物に改装、仕分け、その他の手入れをすることのできる場所(関税法第56条)。蔵置貨物を加工などできる期間は2年で、特定の事由が認められる場合、税関長の判断で延長が認められる(関税法第57条)。
  • 保税蔵置場

    ほぜいぞうちじょう

    HOZEI Warehouse

    外国貨物の積み下ろし・運搬を行い、または置くことができる場所として税関長が許可した場所(関税法第42条)。外国貨物を保税蔵置場に入れてから3ヵ月を超えて保税蔵置場に置こうとする場合には、3ヵ月を超える前に税関長に申請して、置くことの承認を受けなければならない。承認手続きの際には税関の審査を受ける。置くことのできる期間は承認後2年間である。保税蔵置場は、1994年の関税法改正で新しく生まれた名称で、従来は外国貨物の積み下ろし・運搬と一時蔵置ができる場所である保税上屋と、長期保管ができる場所である保税倉庫とに分かれていたが、規制緩和政策に基づく税関行政の改善の一環として、許可を一本化し、蔵置空間の有効活用の促進等を通じて輸入者等の輸入コスト軽減に資することを目的として、統合されたものである。
  • 保税地域

    ほぜいちいき

    HOZEI Area

    税関当局の管理下にあり、外国貨物の保管、加工、製造、展示などができる場所のこと。日本では大蔵大臣の指定または税関長が許可する地域により(1)指定保税地域(Designated HOZEI Area)、(2)保税蔵置場(HOZEI Warehouse)、(3)保税工場(HOZEI Manufacturing Warehouse)、(4)保税展示場(HOZEI Display Area)、(5)総合保税地域(Integrated HOZEI Area)、の5種類に分けられている。関税法では「外国貨物とは、税関から輸出許可を受けた貨物および外国から日本に到着した貨物で輸入が許可される前のもの」(第2条)で、「外国貨物は原則として保税地域以外の場所に置くことができない」(第30条)と定められている。
  • 保税陸上輸送

    ほぜいりくじょうゆそう

    OLT (Overland Transport)

    日本の関税法において認められている保税運送のうちの一形態で、トラックないし鉄道により、指定保税地域間を外国貨物のまま輸送することを指す。発地の税関において、地域・期間を定めて許可を受ける。
  • ボックス シェイプ船

    ほっくす しぇいぷせん

    Box Shape Ship

    木製などの内装材で箱型に仕切った在来線の船倉構造を持つ船。従来の在来船倉は構造材がむき出しとなっているが、ボックスシェイプはビスや突起物がないため、荷痛みをきらう新聞用ロールペーパー、コーヒーなど袋詰め貨物、アルミ地金などの輸送に適する。